クロエのレクイエム-encore-とはサークル「ブリキの時計」が制作したフリーホラーゲーム「クロエのレクイエム」をSteam版でリメイクした探索ホラーゲームです。
現在はフリー版とSteam版で配信されています。
Steam版クロエのレクイエム-encore-をクリアして全エンディングを見た&プレイした感想です。
こちらがPV第一弾です。
大型アップデートに配信されたPV第二弾です。
サークル「ブリキの時計」とは?
ブリキの時計とは、「ぬばりん」と「ななしのちよ」の女性2名のサークルで主にフリーホラーゲームを制作している同人サークルです。
「クロエのレクイエム」を制作した時はお二人とも10代で、クオリティの高いフリーゲームを作ったと話題になりインタビューもされました。
「クロエのレクイエム」を発表した後も「幻想乙女のおかしな隠れ家」、「トラウマ*トラウム」と高い評価を受けるヒット作を世に出しました。
現在はSteamで「少年期の終り」を鋭意制作中で2024年配信予定です。
どんな人におすすめか
- 切ないストーリーを楽しみたい人
- かわいくて怖くもあるキャラクターが好きな人
- 謎解きを楽しみたい人
- クラシックが好きな人
クラシック音楽が好きな人ならぜひおすすめしたい
クラシック音楽が随所随所で流れてくるので、「あ!これ聞いたことがあるやつ!」と思いドキドキしながら聞いていました。
知ってる音楽家の曲が流れるとテンション上がります。
あとゲーム中にメモとしてBGMとして流れているクラシック音楽の詳細が書かれていて、よりゲームにのめり込んでいました。
謎解きがなかなかやりごたえがあった
謎解きは両手でアイテムを組み合わせなければならないこともあり、難しくはないですが気づきにくいということが多々ありました。
魔女の家はメモやヒントを見ればすぐわかりましたが、クロエのレクイエムは周りの状況を注視しないといけないなどやりごたえ抜群です。
どうしてもわからないときは公式サイトの攻略ページを読んでやったりしたので良い塩梅です。
ストーリーが切なく、そして後味の良い終わり方
ストーリーを追っていくと、キャラクターのそれぞれが自分の境遇、身内との関係、悩み苦しみ傷ついていました。途中で生々しい音や叫び声も出て特に主人公のミシェルとクロエの悲壮感がひしひしと伝わってプレイして特に二人が痛々しかったです。
でもお互い最後には自分の責任や自分の気持ちと向き合う…トゥルーエンドを見たら清々しい気持ちになれました。
ここまでシナリオを重厚に描いたサークル様は純粋にすごいと思いました。
猫
猫は超可愛い。
個人的に怖かったところ
・序盤の目玉を集めるところ
序盤の目玉を人形に渡すところからめちゃ怖かったです。選択肢によってはクロエやミシェルの目玉を取るという展開もあります(これをやるとゲームオーバー…)
正規のルートで他の部屋の人形の目玉を取って部屋を出ると、いきなりブラックアウトして血まみれの手が画面いっぱいにべたべた出てきて、人形の叫び声がこだまするのが怖かったです。
・新しい部屋に入るたびにビックリする演出
このゲーム、開始時点は各部屋が鍵で閉まっているのですが鍵を開けて部屋に入るとビックリ演出が頻繁に起こります。
無数の目が見ている描写とか、どこかすすりなく声とか。
・恐怖演出のドアップ
恐怖演出が起こるときは必ずドアップで出てきます。
・悍ましい料理のメニュー
ゲーム中に晩餐会が催されるイベントで、髪の毛のサラダ・指と歯のオードブル、臓物の…というメニューになっています。これ展開によってはそのまんま晩餐会に料理で出ちゃうので読むだけで怖かったです。
・呪いに追いかけられる
クロエのレクイエムで大体起こる追いかけっこです。捕まると即ゲームオーバーもあるのでめちゃくちゃびびります。終盤の最後の追いかけっこのみ、精神値が減るという展開で即ゲームオーバーにはなりませんが、何度も捕まるともちろんゲームオーバーになります。
クロエのレクイエムってゲームパッドで操作できないので、いつもやりなれてる方法で移動できないのがほんと怖かった…。
各エンディングの感想
・BADエンド1
銀のナイフを装備しないでクロエを抱きしめる選択肢を選ぶ。
ミシェルがクロエにナイフで貫かれて、クロエを恨みもせず優しい声で語りかけ…そのまま倒れる。クロエが正気に戻りますが、時すでに遅くクロエは慟哭する。
悲しいバッドエンドでした。
・BADエンド2
銀のナイフを装備して「武器を振り下ろさない」→「つきとばす」という選択肢を選ぶとこのエンドになります。
変わり果てたクロエが最後不気味な笑顔でミシェルに襲い掛かって…。
さきほどの悲しいバッドエンドと違う、怖いバッドエンドでした。
・ノーマルエンド
銀のナイフを装備してクロエに振り下ろすエンド。
クロエの願いは「自分が終わる事」。願いが叶って呪いから解放されてクロエは安らかに眠りにつく。
ただナイフを振り下ろすのはミシェルの本心ではないので「これで良かったのか…?」と思い、後味が悪いエンディングと思いました。
・Cloeエンド(トゥルーエンド)
銀のナイフを装備して、くすんだ鈴を受け取って、お守りを所持。
ミシェルとクロエが呪いから解放されるエンディング。クロエは正気に戻り、二人で屋敷を出て朝日を眺めるが元々余命いくばくもなかったのクロエはミシェルの腕の中で事切れる。
クロエの命は救えなかったけれど、クロエの心は救えたので良かったと思っています。
>Cloeエンド(追加演出)
特殊条件下のトゥルーエンドの追加演出。流れはCloeエンドと同じですが、展開が異なりクロエが自分の肉体に戻り呪いに打ち勝つシーンが追加。
よりクロエの心を救えた感がありました。
・Ghostエンド
ミシェルが呪いに負けて、クロエと一緒に館に永遠に閉じ込められるエンドです。
シナリオ的にバッドエンド味ですが、館の中で二人きりで楽しげに終わらない演奏会を続けるのはある意味ハッピーエンドかな…と思いました。
筆者はこういうメリーバッドエンドも嫌いではないです。
クロエのレクイエム感想まとめ
クロエのレクイエムは素晴らしいエンディングでした。クロエは生きててほしかったというコメントも多いですが、筆者はむしろこういうハッピーエンドと悲哀が同居したエンディングは感動しました。
クラシック、ゴシックホラー、鬱展開などがお好きな方にぜひおすすめしたいゲームです。
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